認知行動療法の最大の利点は、実施をしていくうちに自分で考える方法が身に付いていくというところです。
認知行動療法の考え方がクセになっていくんですね。
これは、人生に大きな影響を与えます。
認知の歪みというのは誰しも持っていて、無意識的に表面化します。
その認知の歪みが自分にとって問題のないものならいいのですが、 マイナスな感情になっている場合は対処が必要です。
その時、自分で正しい対処方法が身に付いていれば、感情も改善することが出来ます。
認知行動療法はその時の表面的な対処を目的とはしていません。
段階を踏む過程で、感情を和らげる対処などはしますのが、最終目標は自分で自分の悩みを改善することです。
どんな事もそうですが、最初から素晴らしい力を身につける事は難しいことです。
プロ野球選手になりたいと思ったときに、いきなり150キロの球速を出す事は難しいことです。
時間をかけて練習し、鍛錬と継続をしていかなければいけません。
150キロの球速を出すには才能が必要かもしれませんが、認知行動療法を身につける事はほとんどの方が可能です。
ゆっくり考える事さえ止めなければ自分にとっての答えは必ずあるからです。
認知行動療法を受けている方で、どうしても考えるのがつらいという方もいます。
そんな時は、一度認知行動療法を離れる事もいいですし、表面的な対処でとどめる事も必要です。
自分のペースで自分なりに行ってこそ、その人の力になります。
自分に対して諦めず、蔑まず、否定せずが認知行動療法では大切なことです。