先日、毒親に関してのテレビ番組を拝見したので、少し書いてみようと思います。
世界昇天ニュースと言う番組でした。

毒親

まず、毒親とは子供の毒(悪影響)となる親の事で、タイプにも様々なものがあります。
子供を無下に傷つける親、過保護の親、自己投影をしてくる親などがあります。
テレビでやっていたのは自己投影タイプで、完璧主義の母親と娘の話しでした。
完璧主義の母親は、娘に作ったご飯を時間通りに食べられなくなっただけで怒りのスイッチが入り、誰にも止められなかったそうです。
娘はそうならない様に母親の顔色を伺って生活をします。
結果的に母親の操り人形のようになってしまい、意見を言う事もなくなったそうです。
相談所にも行ったそうですが「母親と話しをして見てください」という方法を勧められました。
ですが、それが出来ていれば最初から毒親になっていないですね。
自己投影をしてくる親に対しては、いつかどこかで子供の意思を表明しなければなりません。
親に自分と子供は違う人間なんだと気付かせるためです。
親子間の投影というのは誰しも少なからず発生します。
愛情が強く、子供を大事に思っていれば、自分の理想通りに育って欲しいと思うのが親心です。
このケースだと、娘さんはずっと言えずにいたんですね。
少しでも、自分と母の違いをぶつける事が出来ればここまでにはなっていなかったと思います。
ですが、それが出来ないぐらいの母思いで優しい性格だったのでしょう。
きっと、母親が自分にしてくれていることが愛情であり、優しさでもあると感じている部分があったのでは思います。
その娘さんは短大卒業後も働きながら夢を目指して頑張っていたそうですが、母親の呪縛はなくなる事はなかったそうです。
落ち込みがひどくうつ病と診断された事もあるそうです。
その後、勇気を持って親と離れて暮らすことにしたのですが、その後は落ち着いたそうです。

毒親の問題点は、毒親が毒になっていると気が付かず、理解もしようとしないことです。
子供のためと思っていても、必ず子供の為になっているとは限りません。
また、自分の理想が子供の理想だということを疑う事が無いので、子供のやりたい事に耳を貸さない傾向があります。
自ずと子供は自分で決められない自我の無い大人になってしまいます。
親はそれを望んでいるのでしょうか?
そうではないはずです。子供に幸せになって欲しいはずです。
また、子供は親に対して自己同一化が強くならないようにしなければなりません。
自己同一化とは相手のことを自分のことのように思うことです。
親との自己同一化が大きいと、相手を傷つけるのではないかと感じ、言いたい事がいえなくなってしまいます。
それが我慢となって自分を抑圧し続けていると心が苦しくなっていきます。

親子の関係はいつかどこかで親離れをしなくてはなりません。
子供を一人の人間としてみる事が毒親にならない為には必要です。
また、自己同一化が強い親は、自分の満足感が不足している場合が多くあります。
認められる事が少なかったり、責任感が強すぎる場合は一般的には普通でも満足しません。
その満足感を埋めるかのように子供に投影をするという仕組みです。
まずは母親が自分を大切にし、自分の満足感を味わえるような事をする心がけが大切だと思います。

また、毒親に限らず、育った家庭環境から受ける影響は大人になっても抜けないことが多くあります。
その様な家庭のことを機能不全家族と言うのですが、それが原因で精神疾患や希死念慮になる事もあります。
参考:機能不全家族チェック
今回の様なお話しに限ったことではなく、多くの苦しんでいる子供がいると言う事は忘れたくないと思います。