心を軽くする方法~認知行動療法のblog

心理学で心を軽くする方法。心理学で心をひも解き、相手も自分も理解しあう事が出来る。【心理研究家】佐屋鉄心

ネガティブ

自分の役割を大切にする。

集団の中で、「自分は役に立っていないな」と感じた事は無いでしょうか。

多くの方が一度は感じた経験があるかと思います。

ネガティブ思考の方は、自分が役に立っていないと感じると、「自分はダメな人間だ」と考える 傾向にあります。

自己否定になってマイナスな感情になりますね。

その結果、そのことに携わることがいやになり回避癖がついたり、我慢をすることになります。

では、そうならないためにこの事象を細かく見ていきましょう。 

まずは、自分は役に立っていないと感じた事象ですが、主観なのか客観なのかを考えてみましょう。

客観的に見て役に立っていないのであればそれが事実です。

ですが、客観からずれた主観の時は、そもそも非現実的な思考となりますので、事実の検証が必要です。

例えば、子供の頃の気持ちに帰って、学芸会をするところを想像してください。

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あなたは、脇役ではありますが役をもらいました。

みんなで協力し劇を作っていきましたが、本番で台詞を一箇所噛んでしまいました。

その時、脇役な上に失敗するなんて、自分は役にたっていないと感じました。

これは、主観でしょうか客観でしょうか。

このケースだと、明らかに主観が強く出ています。

生の劇をやるのですから、台詞を噛んだり間違ったりする可能性は誰にだってあります。

たまたま自分がそうなっただけです。失敗に対して過大解釈になっています。

また、自分の役に対しても、「脇役」というものを悲観的に捉えています。

劇は、主役、脇役、裏方、などなど多くの要素が合わさってできるものです。

脇役の自分は主役より劣っているという主観が強くあるのではないでしょうか。

このようなケースの「自分は役に立っていない」と感じるのは、事実から目を背けているので、まずは事実を理解し見方が正しくなれば、自ずとマイナスな感情ではなくなります。


では、話しは戻って客観での事実があっていたケースで考えてみましょう。

相対的に考えて、自分の役に立っている度が低い時は、誰でも悔しいですし情けないと思うことでしょう。

ですが、この後「自分はダメな人間だ」と考えるのは、実は回避的思考です。

悔しい情けないというような感情までは問題ないのですが、その後やるべき思考や行動を行わないとこの回避的思考に落ちてしまいます。

ネガティブ思考の方は、この「やるべき思考や行動」から逃げようとする癖があったり、そもそも思いつかない傾向にあります。

では、やるべき思考や行動とはなんでしょうか。

それは、「自分に今出来る事は何か?」という思考と「出来る事を一生懸命行う」という行動です。

ネガティブ思考の方は、「自分に出来る事なんて無い」「自分は何もしないほうがいい」「一生懸命やっても報われない」「一生懸命やるのは恥」などの心の蓋が邪魔をして、思考や行動を妨げます。

結果、更に自分を蔑むような思考になり悪循環になって行きます。

まずは、「自分に出来る事なんて無い」「自分は何もしないほうがいい」「一生懸命やっても報われない」「一生懸命やるのは恥」などの心の蓋を捨てることが大事ですね。


何事にも役割というものが存在します。

そして、社会の中での全ての人に役割はあります。

大切なのは、自分が出来る役割を見つけ、一生懸命取り組むことです。

それが出来れば、悲観ではなく満足感を得ることが出来ます。 

悪い出来事を良かった出来事にする方法

p1016_s1ネガティブ思考の方は、悪い事があると後悔したり落ち込んだりするかと思います。

生きていれば悪い事は起こります。

良い事ばかりの人生を歩んでいる人は稀ではないでしょうか。

誰でも悪い出来事を体験するものです。

ですが、ネガティブ思考の方は悪い出来事に対して、マイナスの感情を感じたままで対処をしないという傾向があります。

自分を責めて終わってしまうことが多いのです。

そこで、悪い出来事を良い出来事にする方法を考えて行きましょう。


良い出来事とはなんでしょうか?

満足感を得られる事、誰かのためになった事、得をした事など、総称して喜びを得られる事が良い出来事かと思います。

では、もし悪い出来事が良い出来事になる瞬間があるとすればどんな時でしょう?

それは、良い出来事の原因が悪い出来事だった時です。

人並みの言葉で言うと「挫折によって成功を収める」ということです。

悪い出来事があったとき、感情に捉われるのではなく、反省をし対策を考える。

それが次の成功につながった時、悪い出来事が良い出来事の一部になるんです。

悪い出来事があったときに放っておくクセをやめて、ちゃんと向き合うことが出来れば状況が変わります。


悪い出来事を良かった出来事にする為には、悪い出来事に対して感じた感情に振り回されないようにすることが大切です。

実は、悪い出来事を悪い出来事で終わらせるかどうかは自分次第なんです。

悩みを作る原因は一つ

世の中には様々な悩みがあります。

悩みの原因は色々考えられますが、「悩みを作る原因」は実は一つしかないんです。

それは、「考える事を止めてしまう」ということです。

逆に言うと考える事を止めずゴールまでたどり着ければ悩みは解消されていくということです。

例えば、人前で話すことが苦手な人が悩んでいて、その答えが「自分が劣っているからダメなんだ」と考えているとします。

自分が劣っている事をゴールにしてその対策を考え、もっと努力しなければとやりたくもない努力をしたり、自分はダメなんだからしょうがないと自分を抑圧してみたりします。

これでは、別の悩みが発生しますね。

実はこのプロセスは考えるのを途中で止めてしまっています。

自分がなぜ人より劣っていると思っているのかをまずは考える事が大切です。

劣っていると思うのは人と比べているから。
人と比べるのは小さいときからそうしてきたから。そうされてきたから。
比べることでの優越感を味わう事もあった。

では、それは正しいか?

……

という具合に考えて生きます。

行き着く先は人によって異なります。

この場合は、この世は競争社会で自分はそれに勝ち残りたいから努力をすると考えるかもしれませんし、劣っている事が悪い事ではないと気が付くかもしれません。

ここまで行けば努力する理由が明確になって自分の「嫌だ」という感情を薄めたり、劣っている自分にダメだしをしなくなったりします。

考える事によって、自分の「感情」が納得をして次の行動を取れるようになります。

この、自分の「感情」が納得していることが大切なんです。

浅い考えでは、感情が納得できないんです。




また、考える事を止めてしまうのは、いくつか原因があります。

①答えにたどり着けないから
②今の感情を和らげるために楽な判断をする(途中で考えるのをやめる)
③脳に障害がある場合

脳に障害がある場合は医師や専門家、身の周りの人の助けが必要です。

ですが、多くの場合①か②に当てはまると思います。

特に②の今の感情を和らげるため、楽な判断をしている方が多くいると私は感じています。


尚、考えを止めないためには常に下記の事を問題に対して行っていくのが良いでしょう。

それは何で?
なぜそうするか?
それが出来ないのは?
それは正しいか?

これを芋づる式に考えて行きます。

そうすると、問題の原因がかなり深い深層心理までたどり着くはずです。

そして最後に「そうしないためには?」を考えます。


考えるという事はつらいことでもあります。

答えを決め付けたいがために考える事を止めないようにすることが大切だと考えます。
 

悪い想像をするクセを直す

ここでは、ネガティブ思考の方に心を軽くする方法を書いていきます。

ネガティブ思考の方は、必ずといっていいほど「悪い想像をするクセ」があります。

しかも、悪い想像を真実のように感じてしまいます。

そして、その想像に捉われ、悪い方向にばかり目が行ってしまいます。

そうする事で、「きっと上手く行かない」「私はダメだ」という答えに行き着いてしまいます。


では、現実的になにをしたらいいでしょうか。

まずは、自分のクセに気が付くことが大切です。

自分はダメなんだと思う事はないでしょうか? 

極端な自分への否定感が自分をダメだと決め付けてはいないでしょうか?

本当は、他の人から見ればダメではないかもしれません。

ひょっとしたら、ダメな部分があるかもしれませんが、よい部分もあるかもしれません。

大事なのは、ダメに固執しないことです。

「自分はダメかもしれないけど、ダメじゃない部分もある」

と考える事が重要です。

要するに、極端な決め付け(自分はダメ)ではなく、かもしれない(自分はダメかもしれないけどダメではないかもしれない)という中途半端なくせに変えるということです。

中途半端が嫌いな方もいるかもしれません。

ですが、考え方のクセで言うと中途半端はOKなんです。

むしろ、極端な決め付けはNGです。


まずは、自分の極端な部分に気付き、中途半端な考え方でもいいんだということに気がつくと、ネガティブ思考は少しポジティブになります。


 
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プロフィール

佐屋鉄心

心理カウンセラーの佐屋鉄心です。
普段は某カウンセリングルームで認知行動療法の心理カウンセラーをしております。
様々な悩み解決のヒントとなれるような執筆活動をしています。