心を軽くする方法~認知行動療法のblog

心理学で心を軽くする方法。心理学で心をひも解き、相手も自分も理解しあう事が出来る。【心理研究家】佐屋鉄心

ネガティブ思考の方に

否定感を捨てる

ネガティブな方は自分に対して否定的な考えを持ちます。
自分に対しての否定感は気分が落ち込む原因になります。
かといって自己否定が完全に悪いものではありません。
自己否定をすることによって、自分を奮い立たせている事もあるからです。
自己否定で問題なのは、気分が落ち込みすぎて活力を失ってしまうことです。
では、自己否定を捨てるにはどうしたら良いでしょうか?

否定感を捨てる

それには、自分以外に対する否定感を捨てることが大切です。
自分に否定感を持っている人は、他者や出来事に対しても否定感を持っています。
自分と同じような人には、自分に対して行う否定と同じ否定感を持ちます。
表に出ない事もありますし、本人は意識できていない事もあります。
例えば、努力をしない人が嫌いな人がいるとしましょう。
努力をしない人に否定感を持っていると言う事は、自分は努力をしているということです。
そこで、自分が努力できない状態などになった場合、自分に対して否定感を持ちます。
ですが、自分のことですので、その否定感は行き場を失い気分が落ち込んでしまいます。
また、自己に対してだけ否定感を持つという方もいらっしゃいます。
これは、色々なケースが考えられますが、自分に対しての否定感を他者に与える事は良くないと考えています。
ですが、根本の否定感は持ってはいます。
近しい人などにはその否定感が出てしまうなどのことが起こる事もあります。

では、他者に対しての否定感を捨ててみましょう。
捨て方は、対象を肯定してみることです。
対象に肯定できる部分が無いかを考えます。
客観的に考えてみるという事です。相手の立場に立ってみたり、第三者が肯定していないかなどを考えます。
ここで大事なのは「主観を入れない」ということです。
自分は本来、そのことを否定したいのですから、その立場から考えても参考になりません。
客観的に見ることが大切です。
これが対象に対しての否定感を捨てるということにもなります。
肯定する部分が見つかると否定的になっていた気分が少し変わります。
悪だと思っていたものが完全な悪ではないと気が付くためです。
これを繰り返し行っていると、自分に対しても否定感が薄まっていきます。


自分以外に対しての否定感を捨てると、自ずと考えるようになり、自分に対しても否定をするより前に肯定が出来るようになっていきます。 
これが否定を捨てることです。

ちょっとの優越感は心の栄養

ネガティブ思考で落ち込み気味な方は自分のことをどう思っているでしょう。
「自分はダメだ」
「人より出来ない」
などの、現実的な自己評価を行っています。
その評価が更に落ち込みを生むという悪循環になりがちです。
逆に、精神的に健康な人は、自分を平均以上であると思う傾向にあります。
「優越の錯覚」といって、心理学的に自分が優れていると考え優越感を感じるという現象で、健康な脳の状態だと少なからず起こるものです。
ですが、落ち込みが強い人は、このような人を見ると嫌悪を感じるかもしれません。
「自惚れ」のように感じてしまうからです。

このような研究発表があります。
山田 真希子氏(放射線医学総合研究所 分子イメージング研究センター 分子神経イメージング研究プログラム 脳病態チーム 主任研究員)の研究によると、
優越の錯覚が大きい場合と小さい場合を比べたときに小さい場合は抑うつ状態が強く出る」
という発表をしています。

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実験内容としては、

1、自分がどのくらい平均より優れているか劣っているかを答えてもらう 
2、 抑うつ状態の程度を調べる
→この2つの結果、「抑うつが弱い人ほど優越の錯覚が強い」結果となりました 
3、脳の線条体と呼ばれる部分のドーパミンD2受容体密度を計測
4、安静にしている時の脳活動データを計測し、線条体と機能的に結合を持つネットワークを探し出し、その上で、機能的結合の強さと線条体のドーパミンD2受容体密度との相関関係について解析
→ドーパミンD2受容体密度が低いと前部帯状回と線条体の機能的結合が弱いという結果がでた
5、前部帯状回と線条体の機能的結合の強さと、優越の錯覚の相関関係を解析
→機能的結合の強さが弱いと優越の錯覚が強いという結果がでた

というものです(割愛しながらの文章になります)。

要するに、
ドーパミンD2受容体密度が低い

前部帯状回と線条体の機能的結合が弱い

優越の錯覚が強い

抑うつが弱い
となります。

これは、優越の錯覚が心の健康に役立っているという理論で生物学的な脳内の仕組みを明らかにしたものです。

私の考えですが、脳の活動部分は個人で変える事は難しいですが、優越の錯覚の部分は考え方一つで変えられると思います。
自分が今思っている自己評価より、もっと出来ているのではないかと考える事はできるからです。
自惚れや過大評価を毛嫌いせず、自分もちょっと出来るんじゃないかと思ってみるのも良いことだと思います。

 

マイナスイメージとプラスイメージの両方を考える

ネガティブ思考の方は、悪い想像が頭から離れないという事はよくあることです。

何かのきっかけでマイナスのイメージをしたときに、それの心理的対処が出来ないでいると、いつまでも感情が捉われてしまうという現象です。

これは、自分に対して様々な制約となり、本来上手く行く事でも上手く行かなくなる事もあります。

更に、それを繰り返していると、成功体験が得られずまた失敗するイメージばかりになってしまい、負の連鎖が生まれます。

どんどんプラスイメージが出来なくなっていくのです。

では、マイナスのイメージに捉われている時はどうしたらよいでしょうか。

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まずは、客観的に自分の状況を整理しましょう。

これは、マイナスのイメージと今の自分を切り離す作業です。

ネガティブ思考の方は、未来のマイナスイメージを「今」のように感じている場合がほとんどです。

今感じているかのようになっているので、感情が強く出ます。その感情が更にマイナスイメージになっているのです。

ですから、まずは未来と今を整理するために今の状況を細かく把握する事が大切です。

次に今の状況を元にプラスのイメージをしてみます。

ここで大事なのが、プラスのイメージは必ずあると前提を自分に設けることです。

「絶対に上手く行くわけない!」とは考えないで下さい。

逆に「絶対に何か方法はある!」と考えてください。

この思考をするだけでも、マイナスに捉われていた感情が少し開放されます。

また、パターンを表にしてみると分かりやすいかもしれません。

喜び度イメージと成功可否
1位 マイナスイメージで成功
2位 プラスイメージで成功
3位 マイナスイメージで失敗
4位 プラスイメージで失敗

トータルするとマイナスイメージの方が順位が上です。

マイナスのイメージだけをして、その通りになった時は喪失感は少ないものです。

プラスのイメージをして失敗した場合は、喪失感が大きくなります。

実は自然と喪失感の少ないマイナスイメージを選択してしまう人もいます。

ですが、上記の場合どちらも失敗です。また、マイナスイメージで成功すれば良いですが、マイナスイメージをしているようでは成功への道は開けないでしょう。

大切なのは、プラスのイメージを実現させようとすることではないでしょうか。 

自分の役割を大切にする。

集団の中で、「自分は役に立っていないな」と感じた事は無いでしょうか。

多くの方が一度は感じた経験があるかと思います。

ネガティブ思考の方は、自分が役に立っていないと感じると、「自分はダメな人間だ」と考える 傾向にあります。

自己否定になってマイナスな感情になりますね。

その結果、そのことに携わることがいやになり回避癖がついたり、我慢をすることになります。

では、そうならないためにこの事象を細かく見ていきましょう。 

まずは、自分は役に立っていないと感じた事象ですが、主観なのか客観なのかを考えてみましょう。

客観的に見て役に立っていないのであればそれが事実です。

ですが、客観からずれた主観の時は、そもそも非現実的な思考となりますので、事実の検証が必要です。

例えば、子供の頃の気持ちに帰って、学芸会をするところを想像してください。

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あなたは、脇役ではありますが役をもらいました。

みんなで協力し劇を作っていきましたが、本番で台詞を一箇所噛んでしまいました。

その時、脇役な上に失敗するなんて、自分は役にたっていないと感じました。

これは、主観でしょうか客観でしょうか。

このケースだと、明らかに主観が強く出ています。

生の劇をやるのですから、台詞を噛んだり間違ったりする可能性は誰にだってあります。

たまたま自分がそうなっただけです。失敗に対して過大解釈になっています。

また、自分の役に対しても、「脇役」というものを悲観的に捉えています。

劇は、主役、脇役、裏方、などなど多くの要素が合わさってできるものです。

脇役の自分は主役より劣っているという主観が強くあるのではないでしょうか。

このようなケースの「自分は役に立っていない」と感じるのは、事実から目を背けているので、まずは事実を理解し見方が正しくなれば、自ずとマイナスな感情ではなくなります。


では、話しは戻って客観での事実があっていたケースで考えてみましょう。

相対的に考えて、自分の役に立っている度が低い時は、誰でも悔しいですし情けないと思うことでしょう。

ですが、この後「自分はダメな人間だ」と考えるのは、実は回避的思考です。

悔しい情けないというような感情までは問題ないのですが、その後やるべき思考や行動を行わないとこの回避的思考に落ちてしまいます。

ネガティブ思考の方は、この「やるべき思考や行動」から逃げようとする癖があったり、そもそも思いつかない傾向にあります。

では、やるべき思考や行動とはなんでしょうか。

それは、「自分に今出来る事は何か?」という思考と「出来る事を一生懸命行う」という行動です。

ネガティブ思考の方は、「自分に出来る事なんて無い」「自分は何もしないほうがいい」「一生懸命やっても報われない」「一生懸命やるのは恥」などの心の蓋が邪魔をして、思考や行動を妨げます。

結果、更に自分を蔑むような思考になり悪循環になって行きます。

まずは、「自分に出来る事なんて無い」「自分は何もしないほうがいい」「一生懸命やっても報われない」「一生懸命やるのは恥」などの心の蓋を捨てることが大事ですね。


何事にも役割というものが存在します。

そして、社会の中での全ての人に役割はあります。

大切なのは、自分が出来る役割を見つけ、一生懸命取り組むことです。

それが出来れば、悲観ではなく満足感を得ることが出来ます。 

本当の自信とは何か?

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ネガティブな考えをする人の傾向として自信の無さがあります。

自分に自信がもてなくて判断が遅れたり、消極的な行動になってしまう事もあります。

逆に自信が無いからネガティブになっているとも考えられます。

自分らしく生きるためには自信を持つ事は大切なことです。


ところで、自信とはどういう意味でしょうか。

辞典では、
[名](スル)自分で自分の能力や価値などを信じること。自分の考え方や行動が正しいと信じて疑わないこと。
となっています。

ですが、自信という言葉を少し違ったニュアンスに捉えている方も多くいます。

特にネガティブ思考の方は、自信=「自己過大評価、自己中心的思考、驕り(おごり)、自惚れ」となっているケースが多く見られます。

確かに「自信満々」というとあまり良い印象ではないですね。

ですが、自信を持つ事は悪い事ではありません。

判断や行動をするときに自信を持っていなければ後悔をすることになったり、どうしていいか分からなくなって依存的になったりもするからです。

これでは、マイナスな感情を生み出すだけです。

適切な自信は必要!!

この「適切」というところが肝心です。

自信とは自分の価値を信じるということですが、大事なのは信じることではなく、「価値」のほうです。

自信が無い人はこの「自分の価値」が歪んでいることがほとんどです。

自分の尺度だけで価値を評価している、又は一部の他人の尺度だけで評価していると「適切な価値」になる事はありません。

また、価値を0か100で考える事も適切ではない価値です。

例えば「あの人より劣っているから私はダメだ」のような評価は適切とはいえません。

幅広い価値観で自分の価値を評価する事が「適切な価値」であり、適切な価値がわかれば適切な自信になります。

過大評価でもなく過小評価でもないバランスのいい評価をすることが自信を持つ事につながっていきます。


また、日本の文化として、驕り(おごり)や自惚れは恥じという風潮があります。

自信を持ちすぎると驕り(おごり)や自惚れになるという考え方のクセが、自信を持つ事を邪魔している事もあります。

特にネガティブ思考の人は、客観的にみてOKなことでも自分の中でNGを出そうとする癖があります。

これは自分にOKを出す事が感覚的に悪い事だという社会的価値観を植えつけられているため、反射的にNGを出してしまうという行為です。

自分の価値観が偏っていることが原因で、自信を持てないケースもあるということです。


自信とは「自分の適切な価値を見出し、信じること」だと私は考えます。 
 
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