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認知の歪みに「白黒思考」というものがあります。
物事を白黒に二分して考える思考のことです。
例えば、「規律は絶対に守らなければならない」「仕事は完璧でなければならない」というような思考で、どちらかに偏った考え方とも言えます。
確かに、仕事は完璧なほうが良いかもしれません。
ですが、なかなかそうも行かないものです。
小さなミスを見逃せず、そこに執着してしまうような白黒思考ではストレスになってしまいます。
いい意味で「適当さ」というものも必要ではないでしょうか。
また、白黒思考で問題になるのは、相手に対して批判的になるということが多い点です。
自分は白だとすると、黒もグレーも許せない感情になってしまいます。
特にグレーはありえないと考える節があります。
このような人は、自分に厳しく出来る傾向があるので、成長に繋がる良い面も持っています。
しかし、もし自分で白黒付けられない事態になると、思考と現実が矛盾して精神的ダメージを受けてしまいます。
その時の回避方法も知らないので大きな挫折から立ち直りにくいという特徴を持っています。
また、プライドが高く、上手く行かない場合は相手のせいにしようとすることがあります。
自分の白黒思考を曲げる事は、白黒思考に反するということと感じてしまいます。
それでは人生を生きにくくしてしまいますね。

白黒思考の方には、自分の意見の反対側には何があるのかを考えていただきたいと思います。
自分の反対側にも良い点が無いかを考えます。
大抵の事は見方が変われば良し悪しも変わってきます。
そして、中間はないのかも考えることが大切です。
『仕事は完璧ではなかったが、ここは上手く行った。ここは思い通りではなかったので対策を考えよう』と全体を評価することを心がけると精神的なマイナスは薄まります。
白黒思考は、上手く行かなかったときの反動が大きく出てしまいます。
普段から、反対の面にも目を向ける癖をつけることが大切です。