心理学者のマズローは欲求の5段階説というものを唱えています。
1.生理的欲求
2.安全の欲求
3.社会的欲求
4.承認の欲求
5.自己実現の欲求
この五段階が、人の根本的行動動機というものです。
そして、5の自己実現の欲求が成長欲求と言われ、他が欠乏欲求と言われています。
人は、自分に足りないものを欲するものです。
自身の安全や生命、存在価値が脅かされるとそれを解決しようとします。
これは、欠乏欲求であり自然と求めるものです。
自己実現の欲求は、未来の自分への欲求です。今の問題ではないのですが、これが少し間違うと自分を追い詰める事もあります。

成長欲求が自分を追い詰める事もあります。

理想を持つ事は大切です。
ですが、高すぎる理想はかなわない時もあります。
また、実力以上の理想の場合は、そもそもどうすればいいか解らないものです。
そのように、「今の自分」からかけ離れている「未来の自分」を思い描く事は理想が高すぎるという事になります。
また、他の欲求が起因の自己実現欲求は本当の自己実現欲求とはいえません。
例えば、誰かに認められたい(承認欲求)が元で、その理想の自分になろうとしているのは自己実現欲求とはいえません。
承認欲求を満たすための行為で未来の自分ではなく、今の自分をどうにかしたいという欲求だからです。
理想が高すぎたり、自分とはかけ離れている方はこのパターンが多いように感じます。
誰かの理想を叶える事は未来の自分への欲求ではないということです。
なので、理想がかなわずに人が認めてくれない時は未来の自分も否定されているように感じるので、精神的な不満を抱える事になります。
成長欲求はまだ見ぬ自分に対しての祈りのようなものかも知れませんが、その方向に向かっていくという事は誰にでも出来ることです。
成長欲求に押しつぶされないようにするには、本当に自分がそうなりたいのかを考えると答えが出るのではないでしょうか。

本当の成長欲求とは「なりたい自分になりたい」というものです。
未来の自分は不確定要素で、今は行動をするしかありません。
未来を考えて今の行動を考える事が大切だと思います。