心を軽くする方法~認知行動療法のblog

心理学で心を軽くする方法。心理学で心をひも解き、相手も自分も理解しあう事が出来る。【心理研究家】佐屋鉄心

2017年01月

ちょっとの優越感は心の栄養

ネガティブ思考で落ち込み気味な方は自分のことをどう思っているでしょう。
「自分はダメだ」
「人より出来ない」
などの、現実的な自己評価を行っています。
その評価が更に落ち込みを生むという悪循環になりがちです。
逆に、精神的に健康な人は、自分を平均以上であると思う傾向にあります。
「優越の錯覚」といって、心理学的に自分が優れていると考え優越感を感じるという現象で、健康な脳の状態だと少なからず起こるものです。
ですが、落ち込みが強い人は、このような人を見ると嫌悪を感じるかもしれません。
「自惚れ」のように感じてしまうからです。

このような研究発表があります。
山田 真希子氏(放射線医学総合研究所 分子イメージング研究センター 分子神経イメージング研究プログラム 脳病態チーム 主任研究員)の研究によると、
優越の錯覚が大きい場合と小さい場合を比べたときに小さい場合は抑うつ状態が強く出る」
という発表をしています。

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実験内容としては、

1、自分がどのくらい平均より優れているか劣っているかを答えてもらう 
2、 抑うつ状態の程度を調べる
→この2つの結果、「抑うつが弱い人ほど優越の錯覚が強い」結果となりました 
3、脳の線条体と呼ばれる部分のドーパミンD2受容体密度を計測
4、安静にしている時の脳活動データを計測し、線条体と機能的に結合を持つネットワークを探し出し、その上で、機能的結合の強さと線条体のドーパミンD2受容体密度との相関関係について解析
→ドーパミンD2受容体密度が低いと前部帯状回と線条体の機能的結合が弱いという結果がでた
5、前部帯状回と線条体の機能的結合の強さと、優越の錯覚の相関関係を解析
→機能的結合の強さが弱いと優越の錯覚が強いという結果がでた

というものです(割愛しながらの文章になります)。

要するに、
ドーパミンD2受容体密度が低い

前部帯状回と線条体の機能的結合が弱い

優越の錯覚が強い

抑うつが弱い
となります。

これは、優越の錯覚が心の健康に役立っているという理論で生物学的な脳内の仕組みを明らかにしたものです。

私の考えですが、脳の活動部分は個人で変える事は難しいですが、優越の錯覚の部分は考え方一つで変えられると思います。
自分が今思っている自己評価より、もっと出来ているのではないかと考える事はできるからです。
自惚れや過大評価を毛嫌いせず、自分もちょっと出来るんじゃないかと思ってみるのも良いことだと思います。

 

マイナスイメージとプラスイメージの両方を考える

ネガティブ思考の方は、悪い想像が頭から離れないという事はよくあることです。

何かのきっかけでマイナスのイメージをしたときに、それの心理的対処が出来ないでいると、いつまでも感情が捉われてしまうという現象です。

これは、自分に対して様々な制約となり、本来上手く行く事でも上手く行かなくなる事もあります。

更に、それを繰り返していると、成功体験が得られずまた失敗するイメージばかりになってしまい、負の連鎖が生まれます。

どんどんプラスイメージが出来なくなっていくのです。

では、マイナスのイメージに捉われている時はどうしたらよいでしょうか。

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まずは、客観的に自分の状況を整理しましょう。

これは、マイナスのイメージと今の自分を切り離す作業です。

ネガティブ思考の方は、未来のマイナスイメージを「今」のように感じている場合がほとんどです。

今感じているかのようになっているので、感情が強く出ます。その感情が更にマイナスイメージになっているのです。

ですから、まずは未来と今を整理するために今の状況を細かく把握する事が大切です。

次に今の状況を元にプラスのイメージをしてみます。

ここで大事なのが、プラスのイメージは必ずあると前提を自分に設けることです。

「絶対に上手く行くわけない!」とは考えないで下さい。

逆に「絶対に何か方法はある!」と考えてください。

この思考をするだけでも、マイナスに捉われていた感情が少し開放されます。

また、パターンを表にしてみると分かりやすいかもしれません。

喜び度イメージと成功可否
1位 マイナスイメージで成功
2位 プラスイメージで成功
3位 マイナスイメージで失敗
4位 プラスイメージで失敗

トータルするとマイナスイメージの方が順位が上です。

マイナスのイメージだけをして、その通りになった時は喪失感は少ないものです。

プラスのイメージをして失敗した場合は、喪失感が大きくなります。

実は自然と喪失感の少ないマイナスイメージを選択してしまう人もいます。

ですが、上記の場合どちらも失敗です。また、マイナスイメージで成功すれば良いですが、マイナスイメージをしているようでは成功への道は開けないでしょう。

大切なのは、プラスのイメージを実現させようとすることではないでしょうか。 
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