心を軽くする方法~認知行動療法のblog

心理学で心を軽くする方法。心理学で心をひも解き、相手も自分も理解しあう事が出来る。【心理研究家】佐屋鉄心

2016年06月

自分の役割を大切にする。

集団の中で、「自分は役に立っていないな」と感じた事は無いでしょうか。

多くの方が一度は感じた経験があるかと思います。

ネガティブ思考の方は、自分が役に立っていないと感じると、「自分はダメな人間だ」と考える 傾向にあります。

自己否定になってマイナスな感情になりますね。

その結果、そのことに携わることがいやになり回避癖がついたり、我慢をすることになります。

では、そうならないためにこの事象を細かく見ていきましょう。 

まずは、自分は役に立っていないと感じた事象ですが、主観なのか客観なのかを考えてみましょう。

客観的に見て役に立っていないのであればそれが事実です。

ですが、客観からずれた主観の時は、そもそも非現実的な思考となりますので、事実の検証が必要です。

例えば、子供の頃の気持ちに帰って、学芸会をするところを想像してください。

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あなたは、脇役ではありますが役をもらいました。

みんなで協力し劇を作っていきましたが、本番で台詞を一箇所噛んでしまいました。

その時、脇役な上に失敗するなんて、自分は役にたっていないと感じました。

これは、主観でしょうか客観でしょうか。

このケースだと、明らかに主観が強く出ています。

生の劇をやるのですから、台詞を噛んだり間違ったりする可能性は誰にだってあります。

たまたま自分がそうなっただけです。失敗に対して過大解釈になっています。

また、自分の役に対しても、「脇役」というものを悲観的に捉えています。

劇は、主役、脇役、裏方、などなど多くの要素が合わさってできるものです。

脇役の自分は主役より劣っているという主観が強くあるのではないでしょうか。

このようなケースの「自分は役に立っていない」と感じるのは、事実から目を背けているので、まずは事実を理解し見方が正しくなれば、自ずとマイナスな感情ではなくなります。


では、話しは戻って客観での事実があっていたケースで考えてみましょう。

相対的に考えて、自分の役に立っている度が低い時は、誰でも悔しいですし情けないと思うことでしょう。

ですが、この後「自分はダメな人間だ」と考えるのは、実は回避的思考です。

悔しい情けないというような感情までは問題ないのですが、その後やるべき思考や行動を行わないとこの回避的思考に落ちてしまいます。

ネガティブ思考の方は、この「やるべき思考や行動」から逃げようとする癖があったり、そもそも思いつかない傾向にあります。

では、やるべき思考や行動とはなんでしょうか。

それは、「自分に今出来る事は何か?」という思考と「出来る事を一生懸命行う」という行動です。

ネガティブ思考の方は、「自分に出来る事なんて無い」「自分は何もしないほうがいい」「一生懸命やっても報われない」「一生懸命やるのは恥」などの心の蓋が邪魔をして、思考や行動を妨げます。

結果、更に自分を蔑むような思考になり悪循環になって行きます。

まずは、「自分に出来る事なんて無い」「自分は何もしないほうがいい」「一生懸命やっても報われない」「一生懸命やるのは恥」などの心の蓋を捨てることが大事ですね。


何事にも役割というものが存在します。

そして、社会の中での全ての人に役割はあります。

大切なのは、自分が出来る役割を見つけ、一生懸命取り組むことです。

それが出来れば、悲観ではなく満足感を得ることが出来ます。 

認知行動療法を自分で身に付ける

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認知行動療法の最大の利点は、実施をしていくうちに自分で考える方法が身に付いていくというところです。

認知行動療法の考え方がクセになっていくんですね。

これは、人生に大きな影響を与えます。


認知の歪みというのは誰しも持っていて、無意識的に表面化します。

その認知の歪みが自分にとって問題のないものならいいのですが、 マイナスな感情になっている場合は対処が必要です。

その時、自分で正しい対処方法が身に付いていれば、感情も改善することが出来ます。

認知行動療法はその時の表面的な対処を目的とはしていません。

段階を踏む過程で、感情を和らげる対処などはしますのが、最終目標は自分で自分の悩みを改善することです。

どんな事もそうですが、最初から素晴らしい力を身につける事は難しいことです。

プロ野球選手になりたいと思ったときに、いきなり150キロの球速を出す事は難しいことです。

時間をかけて練習し、鍛錬と継続をしていかなければいけません。

150キロの球速を出すには才能が必要かもしれませんが、認知行動療法を身につける事はほとんどの方が可能です。

ゆっくり考える事さえ止めなければ自分にとっての答えは必ずあるからです。

認知行動療法を受けている方で、どうしても考えるのがつらいという方もいます。

そんな時は、一度認知行動療法を離れる事もいいですし、表面的な対処でとどめる事も必要です。

自分のペースで自分なりに行ってこそ、その人の力になります。

自分に対して諦めず、蔑まず、否定せずが認知行動療法では大切なことです。 
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プロフィール

佐屋鉄心

心理カウンセラーの佐屋鉄心です。
普段は某カウンセリングルームで認知行動療法の心理カウンセラーをしております。
様々な悩み解決のヒントとなれるような執筆活動をしています。