心を軽くする方法~認知行動療法のblog

心理学で心を軽くする方法。心理学で心をひも解き、相手も自分も理解しあう事が出来る。【心理研究家】佐屋鉄心

今日の一言
「自分へのダメ出しは程々に」

幸福になるためにやってはいけない考え方3つ

今日は幸福になるためにやってはいけない考え方を紹介します。

と言うか、これをやっているとマイナスな感情が起こってしまうということでもあります。

マイナスな感情が生まれにくければ幸福という逆説です。 

1、他人に自分を重ねる

「私だったらこうするのに」「こんな事をする人は信じられない」などの考え方をした事は無いでしょうか。

これは、他人に自分を重ねるという主観的な考え方です。

私もついやってしまうのですが、自我がある以上、誰にでも起こる考え方でもあります。

他人に自分を重ねる事の良くないところは、本来マイナスの感情を感じなくてもいいところで感じてしまうところです。

もともと、人はそれぞれ違います。個性があります。

ですが、自分の思考に近い人間には好意を持ちます。

その逆に、違う物に対しては嫌悪感を感じてしまいます。

同一化による感情の変化です。これ自体は誰でも持っていて悪いものではありません。

ですが、嫌悪感を感じるというのは相手をないがしろにしているのではないかと私は考えます。

自分とは違う場合は相手に自分を重ねる必要は無いのです。

相手の個性として捉えることが正しいものの見方だと思います。



2、「出来ない」、「解らない」を言う

人は明確な答えを急ごうとします。

それは答えがわからないということに不安を感じるからです。

自分の言動に対してもそうです。

現時点で考えが及ばないことに対して答えを出そうとします。

それが「出来ない」「解らない」という答えになります。

ですが、これで終わってしまうとそこで終わってしまい成長がありません。

答えを急ぐのではなく、まずは行動したり考えたりする事が大切だと思います。


3、 「絶対○○!」と言う

決め付けがあるとその後の考え方に偏りが出てしまいます。

そうではなかったときにどうしていいか分からなくなってしまいます。 

これも、主観で考え答えを急ぐという行為です。

例え高確率でそうであると思っても、それは主観にすぎないという前提を忘れてはいけません。

世の中は、多くの主観が合わさって出来ています。

自分がそう思うことが事実と決める事は周りを無視することとなってしまい、周りからは良く見えないものです。


--------------------------------------------------------

上記の3つは、誰しもやってしまいがちです。

私自身も気をつけていても、やってしまう事があります。

ですが、その考えが出てきた時は、一度立ち止まって考えるようにしています。

これらをやらないでいると、自分も考える能力がつき、周りには良い影響を与える事となります。

皆さんも上記のような言動をした時は、一度考えてみてください。

 

自尊心が大切

a0002_002051
自分のことをどう思いますか?

自分に自信を持って いる人はどのぐらいいるでしょうか?


様々な相談に乗っていると、悩んでいる方の多くに「自尊心の低さ」が見られます。

「自分はダメだ」「こんな事もできないなんて」「あの人には勝てない」など、自分を卑下して捉えている方が多くいます。

自尊心が低いとどうしても自分を低く捉えて自分を傷つける考え方をしてしまいます。

これは、それをバネにして努力する事が出来ればいいのですが、悩みを持つ方は自分を傷つけて終わってしまうことがほとんどです。

そして、努力できない事が問題ではなく、自尊心をもてないことが問題でもあります。

自尊心が高ければ、自分がダメだと考える事はないので、自分の範囲で努力が出来ます。

自分はダメだ→でも出来ない→やっぱり自分はダメだ

という負のループがそもそも起こらないのです。


出来ない自分がダメだから何とかしたいと考える方が多くいますが、実はこれは植えつけられた考え方では無いでしょうか。

集団の中で生活をしていると、「個性は抑えて協調性を重んじる」「競争社会で勝ったものが幸せになれる」と言う風潮が生まれます。

特に日本では強くあるのではないかと私は思います。

そんな中では、出来ない自分はダメだという考えがクセ付くのは仕方がないことだと思います。

周りが自然とそれが正しいというシステムに疑いを持つ事は難しいことです。

もちろん社会性という面で協調性や競争は必要なことです。

ですが、そのために自分を傷つけてしまうのはやりすぎではないでしょうか。

ダメ出しをして自分を責める前に、自分の考え方がまわりに植えつけられたものではないかと考える事が自尊心の向上につながると思います。

こちらで自尊心の解説をされています。

自尊心を高める方法


自分とは何か?自尊心とは何か?を考える事が根本的解決になると思います。

自分は自分らしくと考え、自尊心を高く持てれば様々な悩みは解決するということにもなります。

悩みを作る原因は一つ

世の中には様々な悩みがあります。

悩みの原因は色々考えられますが、「悩みを作る原因」は実は一つしかないんです。

それは、「考える事を止めてしまう」ということです。

逆に言うと考える事を止めずゴールまでたどり着ければ悩みは解消されていくということです。

例えば、人前で話すことが苦手な人が悩んでいて、その答えが「自分が劣っているからダメなんだ」と考えているとします。

自分が劣っている事をゴールにしてその対策を考え、もっと努力しなければとやりたくもない努力をしたり、自分はダメなんだからしょうがないと自分を抑圧してみたりします。

これでは、別の悩みが発生しますね。

実はこのプロセスは考えるのを途中で止めてしまっています。

自分がなぜ人より劣っていると思っているのかをまずは考える事が大切です。

劣っていると思うのは人と比べているから。
人と比べるのは小さいときからそうしてきたから。そうされてきたから。
比べることでの優越感を味わう事もあった。

では、それは正しいか?

……

という具合に考えて生きます。

行き着く先は人によって異なります。

この場合は、この世は競争社会で自分はそれに勝ち残りたいから努力をすると考えるかもしれませんし、劣っている事が悪い事ではないと気が付くかもしれません。

ここまで行けば努力する理由が明確になって自分の「嫌だ」という感情を薄めたり、劣っている自分にダメだしをしなくなったりします。

考える事によって、自分の「感情」が納得をして次の行動を取れるようになります。

この、自分の「感情」が納得していることが大切なんです。

浅い考えでは、感情が納得できないんです。




また、考える事を止めてしまうのは、いくつか原因があります。

①答えにたどり着けないから
②今の感情を和らげるために楽な判断をする(途中で考えるのをやめる)
③脳に障害がある場合

脳に障害がある場合は医師や専門家、身の周りの人の助けが必要です。

ですが、多くの場合①か②に当てはまると思います。

特に②の今の感情を和らげるため、楽な判断をしている方が多くいると私は感じています。


尚、考えを止めないためには常に下記の事を問題に対して行っていくのが良いでしょう。

それは何で?
なぜそうするか?
それが出来ないのは?
それは正しいか?

これを芋づる式に考えて行きます。

そうすると、問題の原因がかなり深い深層心理までたどり着くはずです。

そして最後に「そうしないためには?」を考えます。


考えるという事はつらいことでもあります。

答えを決め付けたいがために考える事を止めないようにすることが大切だと考えます。
 

様々な悩みの原因はどこにあるのか?

皆さんは様々な悩みに立ち向かうとき、どのようにしていますか?

友達に相談する。気晴らしをする。考えないようにする。

色々な方法があります。ですが、どれも悩みに対して表面しか解決が出来ていないことがほとんどです。

なぜなら、悩みの原因までたどり着いていないからです。

「悩みの原因なんか分かっている」とおっしゃる方もいらっしゃると思います。

わかっている方は、悩みをすでに解決して、気分も爽快になっているでしょう。

もし、悩みが長らく解決していない方は、原因の追究が足りないのかもしれません。

もちろん、たった今の対処をする事も必要です。原因まで考えてもたどり着けない事もあるかもしれません。

ですが、同じような悩みにめぐり合う事をなくすためにも、根本的な解決をしたいものです。

そこで、自分が悩んだ時には少し立ち止まって「それはなぜだ?」をやってみましょう。


例えば、部屋を片付けられないという方は…

○部屋が片付けられない

○片付けようとしてもやる気が湧かない、途中で止めてしまう。

○普段から決まった場所にしまえば楽なのに

○それすらも出来ない

○自分がだらしが無いのが原因

という風に考えて、結局自分がダメな人間だという結論を出します。

ですが、自分がダメなのは原因ではありません。

むしろ結果です。

では、部屋を片付けられない原因を突き止めるにはどのようにしたら良いでしょうか。

まず、一つずつに注目します。

部屋を片付けられないのは、「片付けようとしてもやる気が湧かない、途中で止めてしまう」という経過があります。

その経過はなぜ起こるのか?考えうるパターンを全て洗い出します。

他にやりたい事がある。
片付ける事が負担だ。
気になるものが出てくるとそちらに気がそれる。

色々人によってあると思います。

では、その経過を更に掘り下げます。

例えば、

他にやりたい事がある。のは?
それは、片づけよりも自分にとって大事。
時間が限られている中、自分のやりたい事を優先したい気持ちが強い。

という自分の気持ちが出てくるかと思います。

そして、悩みになる時は、「その気持ちと自分がやるべきことが一致していない」時に起こります。

ここがポイントです。

片付ける事が必要ないと思っている人は、片づけを出来ない自分に悩みません。

なぜなら、自分にとって必要のないことだからです。

逆に、悩みになる時は、片付けたいという気持ちと片づけが面倒だという気持ちを天秤にかけてどちらも取れないという状況です。

実は、この気持ちの状況がマイナスの感情になり悩みになります。

結果、悩みの原因は、「自分の気持ちが矛盾している事」となります。

そして、その矛盾を取り除くことが出来れば、悩みはなくなります。

本当の原因が分ければ、悩みの解決のためになにをすればいいかがわかってきます。

自分がダメだという結論だと、何をしていいかわからず問題の解決にはなりません。

自分の悩みに対して、簡単に終わらせるのではなく「それはなぜだろう?」を繰り返すことが大切です。










 

自分のルールは判断を早くするために存在する

人は自分の中にルールや信念を持っています。

心理学では「中核信念」とも言います。

その人の性格や行動などを決める根本的な部分で、様々な経験から得られるものです。

自分のルールが存在するのは物事に対しての判断を早くするために無意識的に身に付いていきます。

例えば、火に触るとヤケドをします。

a0800_000263

火に近づくことによりそれが危険なものだと知ります。

そして、火を扱う時は気をつけようという自分ルールが出来ます。

これは実体験を元にしていて、しかも一般的に同じルールをみんな持っています。

ヤケドをしたい人はそうそういませんからね。

そして、このルールを無意識的に考えることなく実行しています。

これが自分ルールが生まれる一例です。

ですが、実体験をせずに身に着くルールもあります。

例えば、交差点で信号を守らないでいると事故に遭います。

それを何度か行うと、信号を守らないと事故に遭うので信号を守ろうという自分のルールが出来ます。

ですが、 ほとんどの方は事故に遭うことなく、信号は守るべきと教えられます。

人から教わって危険をおかさずに自分のルールを得ているのです。

実は世の中にはこのような、自己体験をせずに自分のルールを持っているというケースも多々あります。

それが、自分を縛ってしまう事になり悩みの原因にもなることがあるので注意が必要です。

「自分はダメな人間だ」「人は正直であるべき」「男性は強くあるべき」「女性は優しくかるべき」

このようなルールを持っている方もいます。

ですが、このルールが偏ると様々な弊害が生まれる事もあります。

弊害を生まないためには、自分のルールが何のために存在して、その理由がどういうものかを考える事も大事なことです。

このようなルールは、その時々で反射的に出現します。

ルールに従ったほうが判断が早くなるためです。

人は日々、沢山の判断をしています。全部を深く考えている暇はありません。

なので自分ルールに従います。

ですが、本当は今身に着いている自分ルールは必要のないものや間違っている事もあるかもしれません。 

時々は自分ルールに関して深く考える事も必要になるでしょう。
 
サイト内
リンク
自分で出来る認知行動療法

うつ病の認知行動療法マニュアル患者用(PDF)
認知の歪みチェック

にほんブログ村 健康ブログ 認知行動療法へ
にほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ
にほんブログ村

プロフィール

佐屋鉄心

心理カウンセラーの佐屋鉄心です。
普段は某カウンセリングルームで認知行動療法の心理カウンセラーをしております。
様々な悩み解決のヒントとなれるような執筆活動をしています。