心を軽くする方法~認知行動療法のblog

心理学で心を軽くする方法。心理学で心をひも解き、相手も自分も理解しあう事が出来る。【心理研究家】佐屋鉄心

今日の一言
「自分へのダメ出しは程々に」

様々な悩みの原因はどこにあるのか?

皆さんは様々な悩みに立ち向かうとき、どのようにしていますか?

友達に相談する。気晴らしをする。考えないようにする。

色々な方法があります。ですが、どれも悩みに対して表面しか解決が出来ていないことがほとんどです。

なぜなら、悩みの原因までたどり着いていないからです。

「悩みの原因なんか分かっている」とおっしゃる方もいらっしゃると思います。

わかっている方は、悩みをすでに解決して、気分も爽快になっているでしょう。

もし、悩みが長らく解決していない方は、原因の追究が足りないのかもしれません。

もちろん、たった今の対処をする事も必要です。原因まで考えてもたどり着けない事もあるかもしれません。

ですが、同じような悩みにめぐり合う事をなくすためにも、根本的な解決をしたいものです。

そこで、自分が悩んだ時には少し立ち止まって「それはなぜだ?」をやってみましょう。


例えば、部屋を片付けられないという方は…

○部屋が片付けられない

○片付けようとしてもやる気が湧かない、途中で止めてしまう。

○普段から決まった場所にしまえば楽なのに

○それすらも出来ない

○自分がだらしが無いのが原因

という風に考えて、結局自分がダメな人間だという結論を出します。

ですが、自分がダメなのは原因ではありません。

むしろ結果です。

では、部屋を片付けられない原因を突き止めるにはどのようにしたら良いでしょうか。

まず、一つずつに注目します。

部屋を片付けられないのは、「片付けようとしてもやる気が湧かない、途中で止めてしまう」という経過があります。

その経過はなぜ起こるのか?考えうるパターンを全て洗い出します。

他にやりたい事がある。
片付ける事が負担だ。
気になるものが出てくるとそちらに気がそれる。

色々人によってあると思います。

では、その経過を更に掘り下げます。

例えば、

他にやりたい事がある。のは?
それは、片づけよりも自分にとって大事。
時間が限られている中、自分のやりたい事を優先したい気持ちが強い。

という自分の気持ちが出てくるかと思います。

そして、悩みになる時は、「その気持ちと自分がやるべきことが一致していない」時に起こります。

ここがポイントです。

片付ける事が必要ないと思っている人は、片づけを出来ない自分に悩みません。

なぜなら、自分にとって必要のないことだからです。

逆に、悩みになる時は、片付けたいという気持ちと片づけが面倒だという気持ちを天秤にかけてどちらも取れないという状況です。

実は、この気持ちの状況がマイナスの感情になり悩みになります。

結果、悩みの原因は、「自分の気持ちが矛盾している事」となります。

そして、その矛盾を取り除くことが出来れば、悩みはなくなります。

本当の原因が分ければ、悩みの解決のためになにをすればいいかがわかってきます。

自分がダメだという結論だと、何をしていいかわからず問題の解決にはなりません。

自分の悩みに対して、簡単に終わらせるのではなく「それはなぜだろう?」を繰り返すことが大切です。










 

自分のルールは判断を早くするために存在する

人は自分の中にルールや信念を持っています。

心理学では「中核信念」とも言います。

その人の性格や行動などを決める根本的な部分で、様々な経験から得られるものです。

自分のルールが存在するのは物事に対しての判断を早くするために無意識的に身に付いていきます。

例えば、火に触るとヤケドをします。

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火に近づくことによりそれが危険なものだと知ります。

そして、火を扱う時は気をつけようという自分ルールが出来ます。

これは実体験を元にしていて、しかも一般的に同じルールをみんな持っています。

ヤケドをしたい人はそうそういませんからね。

そして、このルールを無意識的に考えることなく実行しています。

これが自分ルールが生まれる一例です。

ですが、実体験をせずに身に着くルールもあります。

例えば、交差点で信号を守らないでいると事故に遭います。

それを何度か行うと、信号を守らないと事故に遭うので信号を守ろうという自分のルールが出来ます。

ですが、 ほとんどの方は事故に遭うことなく、信号は守るべきと教えられます。

人から教わって危険をおかさずに自分のルールを得ているのです。

実は世の中にはこのような、自己体験をせずに自分のルールを持っているというケースも多々あります。

それが、自分を縛ってしまう事になり悩みの原因にもなることがあるので注意が必要です。

「自分はダメな人間だ」「人は正直であるべき」「男性は強くあるべき」「女性は優しくかるべき」

このようなルールを持っている方もいます。

ですが、このルールが偏ると様々な弊害が生まれる事もあります。

弊害を生まないためには、自分のルールが何のために存在して、その理由がどういうものかを考える事も大事なことです。

このようなルールは、その時々で反射的に出現します。

ルールに従ったほうが判断が早くなるためです。

人は日々、沢山の判断をしています。全部を深く考えている暇はありません。

なので自分ルールに従います。

ですが、本当は今身に着いている自分ルールは必要のないものや間違っている事もあるかもしれません。 

時々は自分ルールに関して深く考える事も必要になるでしょう。
 

後悔ではなく反省をする

a1480_000040何かを失敗した時は、後悔をするものです。

タラレバを考える事は悪い事ではありませんが、失敗をしたときの自分を責めてしまうのは良くないことです。

自分を傷つけるだけです。

悩みを抱える人は、とかく自分を傷つけて終わってしまう方が多くいらっしゃいます。

この方々は自分にダメ出しをしているだけで終わってしまっています。

これでは、自分を傷つけるだけで将来性が生まれません。

後悔だけでなく、反省をして未来につなげるには、ダメ出しの原因をひも解く事が必要だと思います。

では、なぜダメ出しをしてしまうのでしょうか?

自分にダメ出しをするということは、失敗した自分に厳しくしなければならないという癖がついている傾向にあります。

なぜそのようなクセがつくかというと、自分を守るためです。

自分へのダメ出しに似た現象で、他者批判というものがあります。

他人を批判する事で、自分の価値を高く感じたいという行動です。

自分へのダメ出しはこれに近いものです。

自分がダメだという事実を受け止められず、自分を批判する事によって、「批判している自分」が価値があると無意識に感じます。

ひとまず批判している自分がいるから自分を保っていられるのです。

ですが、ダメな自分も自分です。これでは、片方は救われますが、ダメな自分の方は傷ついたままになってしまい、結果的にはつらい感情が残る事になります。

そして、批判している自分は安全なので、ダメな自分をほったらかしにしてしまいます。

これでは、いつまでたってもダメな自分は変わりません。


では、後悔ではなく反省をするにはどうしたらよいでしょうか。

まずは、ダメな自分を正確に受け止めるということが必要です。

大切なのは、正確にという部分です。

例えば、100点満点のテストで20点を取ったとしましょう。

その時どんな考えが浮かぶでしょうか。

「自分は悪い点数を取ってしまった。自分はダメだ」と考える人が多いのではないでしょうか。

ですが、このテストが難しいもので、平均点が10点だったとしたらどうでしょう。

20点でも安心するのではないでしょうか。

正確に自分を評価するためには、まずそのテストの平均点が何点なのかを知る必要があります。

「自分は悪い点数を取ってしまった。自分はダメだ」と反射的に考える前に、「平均点が何点なのか?」という疑問が先に出るように考え方を変えてみるのです。

まずはこれにより正確な自分への評価を得られます。

そしてその評価を、どのように変えていくかを考えます。

これが反省です。

たとえ平均以下の点数でも、それを受け入れて次につなげていくことが大切です。

ダメな自分を放置して自分を守っても何も始まらないと気付くと、この反省をすることができるようになります。

ダメな自分も自分なのです。そして、ダメな自分が価値が無いとは限りません。

価値ある自分にするかどうかは、自分次第ではないでしょうか。



 

客観的かつ理論的に考える

タイトルに「客観的かつ理論的に考える」と書きましたが、これはネガティブ思考の方には難しいと感じる方が多いかと思います。

なぜなら、ネガティブ思考になっていくプロセスの間には、主観的になってしまう傾向や非理論的な想像があるからです。

そしてそれは、クセのようなものでなかなか変える事が難しいことだからです。


では、順を追って客観的かつ理論的に考えられるようになるステップを紹介します。

まずは、客観的に考えるクセをつける方法です。

客観的というと、相手からどう見えているかをはっきりと理解するというイメージがあるかもしれませんが、実は違います。

「あの人はこう感じているに違いない。私はどうすればいいんだ。」というようなケースは、相手からの見え方を考えてはいますが、客観視をしているとはいえません。

相手からどう見えているかは誰にもわかりません。

相手の心を読み取る超能力でもあれば可能ですが、そうも行きません。

なので、まず前提として大切なのが、「はっきりと相手からどう見えているかはわからないこと」という事を念頭に置く事です。

そして、まずは考えられる可能性を洗い出すことをします。

実は、これが客観視なんです。

相手の心を「ああかな?こうかな?」と考える事で、それに伴なう結果も想像できます。

沢山の可能性が出てきますが、できるだけ多くの考え方をすることがいいでしょう。

更に大切なのが、洗い出した事を断定しないということです。

全て「かもしれない」で終わらせることが自分にとっても良い方法です。

なぜなら「はっきりと相手からどう見えているかはわからないこと」だからです。

答えを無理に出そうとしたり、思い込みで決め付けてしまうと自分が苦しくなってしまいます。

ネガティブ思考の方は、 この断定をしてしまいがちです。

原因は、様々な角度から考えられなかったり 、かもしれないで終わらせることに不安があるからです。

本来、相手の見え方は「かもしれない」で終わらせるものです。

もし断定をしたいのであれば、相手に聞いてみるしかありません。

それができない場合は、その見え方は確定ではないのです。

客観視 = 様々なケースを考える事


次は、理論的な考えをする方法です。

実は、客観視ができると理論的な考え方をする第一歩はもうすでに踏んでいます。

理論的に考えるためには材料が必要です。

例えば、先ほどのように「あの人はこう感じているに違いない。私はどうすればいいんだ。」というようなケースですと、理論的に考える材料が少ない状況です。

もう、自分の行動によって結果が出てしまうという状況になってしまっています。

ですが、相手からの見え方が確定していないのですから、そもそも行動を考えるのは早とちりです。

相手からどのように見えているかを色々なケースで考えると、そこから可能性の高い選択をしていくことが可能になります。

これが理論的な考え方です。

「あの人はこう思っているかもしれない?やっぱりこっちかもしれない?では、どちらに対しても対応できるような行動をしよう」

というような考えができるようになります。

客観的かつ理論的に考えるためには、自分のルールで決め付けず、「かもしれない」で終わることが大切です。

中途半端な感じがして不安かもしれませんが、最初の前提の「相手からどう見えているかは誰もわからない」ということを考えれば、中途半端な状態にとどめる事が本来の事実ではないでしょうか。
 

スキーマ

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認知行動療法におけるスキーマとは、「その人の中核となる考え方」です。

一般的なスキーマとは、「枠組み、一連の法則や決まり」という意味です。


スキーマというものは、普段意識することが無く思考の発端を担っています。

例えば、友人と待ち合わせをして待たされたとしましょう。

その時、相手にイライラして怒りの感情を持ったとしましょう。

その時のスキーマは、「約束は守るべき」という自分のルールにあたります。

自分は時間通りに着いたのに、相手はそれをしない事に対して不満を覚えるのです。

このスキーマは、資質や成長の環境によって刷り込まれてきたものです。

イライラという感情が出てくるまでに、スキーマを介し思考していることがお分かりでしょうか。

ですが、普段は感情までの道のりを意識する事は無く、感情だけが目立って認識されています。

そして、大抵の人はその感情だけを何とかしようと考えます。

我慢したり、相手にぶつけたりという行動がそれにあたります。

感情だけに対処をしてもストレスが溜まる事の方が多く、改善策とはいえません。

認知行動療法ではこのスキーマに働きかけをして、その後に起こる感情を変えるというアプローチをします。

そして、大切なのが「スキーマ事態は良い面と悪い面を持ってる」という事をまず最初に知っておくことです。

これは、スキーマを掘り下げていく時に自分を傷つけないようにするルールでもあります。



スキーマに関して、ジェフリー・E・ヤング等が5つのスキーマ領域からなる18つのスキーマを提唱しています。

■スキーマ領域:断絶と拒絶

1・見捨てられ/不安定スキーマ
自分は見捨てられるという思い込み

2・不信/虐待スキーマ
苛められる、拒絶されるという思い込み

3・情緒的剥奪スキーマ
愛情、共感、保護が与えてもらえないという思い込み

4・欠陥/恥スキーマ
自分は生まれつき欠陥人間だという思い込み

5・社会的孤立/疎外スキーマ
仲間はずれで孤独だという思い込み


■スキーマ領域:自立性と行動の損傷

6・依存/無能スキーマ
自分の力では何も出来ないという思い込み

7・損害や疾病に対する脆弱性スキーマ
病気、ダメージ、事故に対して無力だという思い込み

8・巻き込まれ/未発達な自己スキーマ
常に従い期待に応えなければならないなどの思い込み

9・ 失敗スキーマ
常に失敗するという思い込み

■スキーマ領域:制約の欠如

10・権利要求/尊大スキーマ
何でも欲しいがままになるという思い込み

11・自制と自立の欠如スキーマ
自制、忍耐、責任を負うことが無理だという思い込み


■スキーマ領域:他者への追従

12・服従スキーマ
服従しなければならないという思い込み

13・自己犠牲スキーマ
犠牲にならなければならないという思い込み

14・評価と承認の希求スキーマ
常に評価や承認を求めなければならないという思い込み


■スキーマ領域:過剰警戒と抑制

15・否定/悲観スキーマ
常に悲観的な予測通りになるという思い込み

16・感情抑制スキーマ
感情を持ったり表現してはいけないという思い込み

17・厳密な基準/過度の批判スキーマ
常に完璧でなければならないという思い込み

18・罰スキーマ
罰を受けるという思い込み


このように、様々なスキーマがあり、悩みを持っている方はその傾向が強い場合がほとんどです。

認知行動療法では、自分のスキーマを知り、それに対処する事を行っていきます。 
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